無垢材を使った家はどんな家?

自然志向の人にとって、無垢材を使った家は魅力的です。自然志向にこだわっているわけではない住宅であっても、フローリングを取り入れている家は多く見受けられます。そしてその中には、無垢材フローリングではなく、複合フローリングが使われている場合も少なくありません。でも、無垢材の家には無垢材のフローリングが使われています。

無垢材を使った家とは、フローリングだけではなく、家の中の様々な部分に無垢材が使われている住宅です。家の中のどのような部分に無垢材が使われているのか、無垢材のフローリングと複合フローリングにはどのような違いがあるのか確認していきましょう。

建築事例

無垢材を使った家

住宅には、目に見える部分と目に見えない部分があります。目に見える部分は、内装と外装、目に見えない部分は構造躯体 家の骨組みの部分です。日本国内で最も多い木造住宅の工法は在来軸組工法という工法ですが、基礎部分にはコンクリートが使われます。木の家、無垢材の家も、在来軸組工法で建てられるので、土台となる部分はコンクリートで作られます。そして、土台の上に建ち上がる骨組みの部分には、構造用無垢材と構造用集成材が使われます。

  • 無垢材 天然の木から伐りだし、使う部分に合わせてカットされた木材
  • 集成材 木材を小さな木片にカットした後、使う部分に合わせて張り合わされた木材

無垢材は、十分な強度を持っていますが、自然のままなので、その強度は均等ではありません。集成材は、細かい木片を貼り合わせて作られているので、全て均等な強度を持っています。その為、柱や梁、筋交いなどの構造部にはそれぞれの木材の性質に合わせて、最も強靭な骨組みになるよう、両方の木材が使い分けられています。

無垢材の家では、天井、壁、床などの内装に使われる木材には、無垢材が使われます。その理由は、見た目の美しさがあるというだけではありません。無垢材が室内環境と暮らしやすさに大きな影響を与えるという理由があるから、無垢材が使われるのです。

フローリングには、無垢材フローリングと複合フローリングがあり、それぞれの良さがあります。無垢材フローリングには調湿性など室内環境を調える良さがあります。複合フローリングには、水分をこぼしてもシミが付きにくいなど取り扱いのしやすさという良さがあります。

その良さを比べてみると、室内環境を調える働きや、肌への感触など、家族の心と身体に与える影響において、無垢材フローリングは非常に優れています。

  • 無垢材フローリング 天然の木を板状に加工した木材を使ったフローリングです。
  • 複合フローリング 集成材や合板(薄いベニヤ板を重ねた木材)の表面に化粧材、薄く削った無垢材、厚みのある無垢材のどれかを貼り合わせた木材を使ったフローリングです。
建築事例

無垢材の家の良さ

無垢材の家では、天井、壁、床などの内装に無垢材が使われています。無垢材が内装に使われた家の暮らしにはどのような良さがあるのでしょうか?

室内の暮らしやすさを作る無垢材の働き

無垢材は室内環境を調え、居心地の良い空間を作ります。

ジメジメしない
無垢材には、無数の目に見えないほどの小さな穴があります。この穴は、木が地面に根を張っていた頃に、土の中から水分や養分を吸い上げるために使われていた管の名残です。そして木材になってからも、空気中の水分が多くなり過ぎると、この無数の穴から、その水分を吸収しています。その為、梅雨時など、湿度が高まる時期になっても、ジメジメせず、室内に居心地の良い湿度が保たれます。

アレルギーを防ぐ
湿度の高い家は、カビやダニが発生しやすい環境になってしまいます。カビが生えると、カビを食べて増殖するダニが発生するからです。その結果、その家に住む人に、皮膚や呼吸器系のアレルギー性炎症が発症することがあります。無垢材の家では、無垢材の吸湿性という働きによって、カビやダニの発生が抑えられ、家族にアレルギー性疾患が起こりにくくなります。

カラカラしない
無垢材には、空気が乾燥しすぎると、湿度が高い時に吸収した水分を、空気中に放出する働きがあります。この働きによって、冬場、乾燥が気になる季節でも、室内の空気には適度な湿度が保たれます。

人間が暮らす室内にちょうど良い湿度は、40~60パーセントです。40パーセント以下になると、喉や鼻の粘膜が乾いて炎症を起こす、肌があれる、ハウスダストが空気中に飛散する、静電気がおこる、ウィルスが活発に活動し始めるなど、健康への悪影響や不快感が発生します。

無垢材の家では、無垢材の放湿性という働きによって、空気中の水分が維持され、乾燥する季節でも快適に過ごせます。

ヒヤッとしない
無垢材にあいている無数の穴は調湿の他に断熱という働きもします。無数の穴の中にはたくさんの空気が含まれているからです。空気には熱を伝えにくいという性質があるので、床下からの冷気で床の表面が極端に冷えることはないのです。床暖房をしているような暖かさではありませんが、冬でもヒヤッとすることはなく、ぬくもりを感じます。

ベタベタしない
夏に、裸足で歩くと、床材によっては足の裏がべたべたして不快に感じることがありますが、無垢材の床は、さらっとした心地よい感触です。

関節への衝撃が少ない
無垢材に含まれている空気は、衝撃を吸収する働きもします。その為、まだ伝い歩きをしている小さな子供が転んでしまっても安心です。また、硬い床は、日常的な動作で高齢者の脚や腰に負担をかけますが、無垢材の床の柔らかさはその負担を和らげます。

床でゴロゴロできる
床が柔らかいので、気持ちよく床でゴロゴロできます。まだ小さな子供が床でゴロゴロしている時に、床をなめてしまったとしても、化学物質などが含まれていない天然の木なので安心です。

生活臭がしない
家にはそれぞれの家特有の生活臭があります。普段は鼻が慣れてしまって、その家に住む人は感じませんが、長期旅行などから帰ると、感じることがあります。無垢材には、消臭や抗菌という働きもある為、そのような生活臭が抑えられます。

家族の心と身体を癒す無垢材の働き

無垢材には、嗅覚、視覚、聴覚、感触から得られる癒し効果があります。

フィトンチッド
無垢材には、木が森の中の大地に根を張っていた頃、空気中の細菌や虫から身を護る為に発散していたフィトンチッドという揮発性物質による癒し効果があります。揮発性物質が持つ木の香りは、木材になってからも、失われてはいません。その香りが人間の自律神経のバランスを調え、心と身体を癒します。緊張が和らぐ、心が落ち着く、集中力が高まる、疲労が回復する、気分がリフレッシュするなど、森林浴をした時のような効果を生み出します。

木目
無垢材の持つ木目は、脳に1/f(ゆらぎ)を与えます。1/f(ゆらぎ)とは、自然界にある完ぺきではない繰り返しのリズムが人間に与える癒し効果です。波の打ち寄せる音や小川のせせらぎなど、聴覚から発生する1/f(ゆらぎ)の他に、木目や星の瞬きなど、視覚から得られる1/f(ゆらぎ)もあります。その為、室内に50パーセント以上の木目があると、温かみや和みを感じます。


金属やタイルなどの硬い物質でおこる衝撃音は高周波形になり、きつい衝撃音が発生します。一方、無垢材の床は柔らかいので、衝撃音を和らげ、低周波形に変わります。

また、コンクリートは鳥にさえずりや葉擦れの音が発する超高周波音を遮りますが、無垢材の壁は遮りません。超高周波音とは、脳にα波を発生させ、リラックス効果を生むと言われています。

感触
無垢材に触るとぬくもりを感じるだけではなく、脳にα波が発生し、安らぎや落ち着きを感じます。

この他にも、無垢材にはたくさんの癒し効果があり、私たちの暮らしを居心地の良いものにしてくれます。

インテリア性を向上させる無垢材の働き

無垢材には、天然の木の美しさがあり、木の種類によってさまざまな雰囲気を演出します。明るい色の無垢材は、自然で清潔感のある室内、濃い色の無垢材は重厚で高級感のある室内のイメージを創り出します。

また、ビニールなどの化学的の合成された素材で作られた床材、紙製や布製のクロスなどは、経年変化で褪色したり、表面が劣化したりします。その為、築後10年程度で張り替えなくてはなりません。しかし、無垢材は経年変化が経年劣化にはなりません。年を経るごとに、味が出てくるので、その変化を楽しむことができます。

建築事例

無垢材の家は高価で手が出ない家?

家づくりを検討中の人の中には、無垢材の家には魅かれるけれど、予算的に無理だろうとあきらめてしまう人もいるのではないでしょうか?例えば、チークやウォールナット、マホガニーといった高級無垢材は確かに高価です。でも、無垢材にはたくさんの種類があります。色味や木目は異なりますが、無垢材の持つ調湿性や癒し効果は同じです。

低予算で無垢材の家を建てたい場合に必要なことは、2つあります。

  • 無垢材の種類を選ぶこと
  • 無垢材の入手経路などを工夫して、手頃な価格で無垢材の家を建てている工務店に施工を依頼すること

無垢材の家には、家族が幸せに暮らせる要素がたくさん詰まっています。そして、無垢材の良さは、木の種類によって変わるものではありません。予算内で収まる無垢の家を建て、健康で明るい暮らしをお楽しみください。

建築事例

茨城で無垢材の家をお考えならエイ・ワン(株)にご相談を


エイ・ワン(株)は無垢材を内装に使ったログハウス風住宅など、ローコストで暮らしやすいシンプルな住宅を建築する会社です。

ローコストではありますが、建築基準法で定められた耐震性以上の耐震性、家を劣化させない工法による高い耐久性、複層ガラスの窓や断熱材による高い断熱性を備えた長期優良住宅に対応できる性能の住宅です。

長く住まえる家、快適な暮らしができる家は、住宅性能の高い家です。加えて、無垢材の内装の家は、天然の木材が持つ特性によって、家族の健康を守り、心を癒す住宅です。

エイ・ワン(株)は、施主様のライフスタイルや人生観に合わせた住宅の在り方を常に考え、お客様にとって最適な解決策をご提案する暮らしやすい家の創り手です。

”全ては笑顔の為に”

これは、当社が常に心掛け、実践している家づくりです。

エイ・ワン(株)では、これまでに培ったノウハウと、数多く施主様の問題解決を行ってきた豊富な実績を基に、施主様の希望を叶える無垢材を使った家のプランを設計し、ご提案いたします。

ご提案の過程で、家族の夢や実現したいライフスタイルなどの、ご希望を存分にお聞かせください。
当社のスタッフが全力で、お客様の家づくりに寄り添います。

建築事例

監修者情報

エイ・ワン株式会社(A-1 home)

エイ・ワン株式会社(A-1 home)

エイ・ワン株式会社(A-1 home)は、茨城県行方(なめがた)市で1981年より40年以上「設計・施工・監理一貫体制」で家づくりをしている工務店です。
一級建築士5名/二級建築士2名/宅地建物取引士3名/ファイナンシャルプランナー2名
が在籍しており、各分野の専門知識を持ったプロがマイホームを共に形にしていきます。

詳しいプロフィールはこちら
建築事例