間取りの考え方 注文住宅を建てる時、何から考え始める?

暮らしやすい家の条件は、安全と快適です。長く暮らせる家は、安全と快適に加えて可変性が必要です。
安全な家とは、どんな地震にも耐えられる耐震性と、風雨や紫外線、湿度などの自然環境で劣化しない耐久性を持った家です。
快適な家とは、常に適温が保てる断熱性があり、外観や内装のどこが目に入っても満足感を感じ、家族がストレスなく暮らせる間取りの家です。
可変性のある家とは、ライフスタイルの変化に応じて柔軟に対応できる間取りの家です。
家の性能は、何があっても譲れない部分ですが、快適さ、可変性は家に対する考え方によって、異なってきます。そしてそのカギを握るのは間取りです。
家の間取りを決める時に、何を基本に考えればよいのでしょうか?

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間取りにかける予算の配分

家づくりには、土地の購入費と建築費の他に、住宅取得に関わる税金や確認申請にかかる費用、家具やカーテンなどを揃える費用がかかります。そして、自分達が新しい家を手に入れる為にかけられる予算の中から、それらの費用を全て捻出しなくてはなりません。

家を建てる時には誰もが新しい暮らしに対するイメージを思い描きます。それは家づくり成功の為にはとても大切なことですが、同時にメージだけに踊らされないことも大切です。

予算が限りなくあり、どんなに贅沢な家を建てても、家を建てた後に余裕のある生活ができるのであればそれに越したことはありません。しかし、多くの人は、無理をすれば、家を建てた後の家計が圧迫される不安を持っています。建築費に使える予算内で、家の性能、外観、間取り、内装にかける費用の配分を考えることが大切です。

間取りの可変性とは?

家は長い期間に渡って住み続ける場所です。家を建てる年齢にもよりますが、その家に住んでいる期間には、様々なライフスタイルの変化が訪れます。結婚、出産、子供の成長と独立などによって、家族構成も暮らしやすさも変わります。また、時代の変化も暮らしに影響を与えます。

そのような変化によって、住む人たちが求める暮らしやすさが変わった時には、暮らしやすい家のする為に間取りを変える必要が生じます。例えば、キッチンや浴室などは、住宅設備機器を入れ替えれば、常に使いやすい最新の状態を維持することができます。

しかし、家の造り、間取りによっては、間取りを変えたくても構造上の制限があり、希望通りに間取りを変えられないことがあります。その為、子供の独立後や引退後には住み替えをする、結婚した子供夫婦と同居することになれば、大掛かりなリフォームやリノベーションをする家族が多いのです。

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ライフスタイル
夫婦だけの暮らしから、子供のいる暮らしになれば、それだけで暮らしやすい間取りが変わります。

子供が小さいころには両親と一緒にいることを好んでも、中学生、高校生になれば自分の部屋を欲しがるようになります。子供が成長して独立していけば、子供部屋は必要なくなります。結婚した子供夫婦が一緒に暮らすことになれば、二世帯で暮らせる家にしなくてはなりません。さらに高齢になった時には、バリアフリーの家が必要です。

そのような変化がある度に、多額の費用が必要な大掛かりなリフォームをするのは、大変です。住宅ローン、外壁塗り替えなどの家の補修費用などにリフォーム費用も加わるからです。

時代の変化
日本国内で、数年前から空き家問題が増え続けています。親世代の建てた家に住まない子供が増えている理由の一つには、親世代の建てた家は暮らしにくいということがあります。数十年前の家は、現在の家に比べて断熱性が低い為、冬は寒く、夏暑い、メンテナンスがしにくいなど、家の性能に関する理由です。

そしてもう一つの問題は、間取りに可変性がないということです。親世代が家を建てたころと現在では、一般的な家族のライフスタイルが変化してきています。親世代の頃には、玄関から直結して個々の居室に行ける間取りが中心でしたが、現在はリビング中心の間取りが主流です。

そして今後も時代の変化、時代の変化による家族関係の変化、家族関係の変化による暮らし方の変化は起こり続け、それぞれの家族が好む間取りも変わっていくことでしょう。このような家族それぞれの暮らしの変化、時代による暮らし方の変化に、柔軟に対応できることが間取りに求められます。

例えば、子供が小さいころには親子が一緒の部屋に寝起きし、子供が成長したら、一緒に寝起きしていた部屋を子供部屋に、子供の遊び場に使っていた部屋を両親の寝室にする、子供が複数になったら子供部屋は2つに分ける、子供が成長したら、ゲストルームにする、高齢になったら、浴室やトイレ、玄関スロープなどをバリアフリーにする、2階にあった寝室を1階に移すなど、常に家族の変化に合わせて間取りを変えていけるということが間取りの可変性です。

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暮らしやすさを作る間取り

もう一つの重大な要素は家族の暮らしやすさです。暮らしやすさを支えるのは住宅の性能と間取りです。暮らしやすい間取りにする為のポイントを確認していきましょう。

周辺の環境
敷地の周囲の環境と間取りの調和は大切です。リビングの掃き出し窓が面する場所が、緑の多い場所であれば、とても良い借景になりますが、隣家の窓に接していれば開けにくい窓になってしまう恐れがあります。

寝室の窓が公園の窓に面していれば、朝起きた時に景色を楽しめますが、幹線道路に面していれば、睡眠の質が下がってしまうかもしれません。現時点では問題のない環境であっても、将来的に自分の家より高い建物が建ってしまうかもしれない空き地なども含めて、周辺の環境に調和する間取りが暮らしやすさに繋がります。


窓の位置と大きさ、間取りによって、室内環境は大きく変わります。窓によって変わることは、陽当たり、風通し、プライバシーです。家には向きがあるので、どのような間取りにしても日当たりの良い部分と日当たりの悪い部分はできてしまいます。しかし、陽当たりの良さだけを考えるとそれ以外の問題が生じます。

陽当たりの為に窓を大きくするとおこる問題

  • 窓の向きによっては、冬は陽射しが暖かいが夏は暑すぎ、冷房の効きが悪い。
  • 窓が大きい為に家具が配置できない。
  • 陽射しを取り込むためにつけた吹き抜けや階段の窓が高すぎて日常的な開閉や掃除がしにくい。
  • 道路からの視線や隣家からの視線が気になり、窓を開けられない。

風通しの悪い家は、換気が悪くなるので、湿度が高くなりがちです。湿度が高くなると、カビが発生しやすくなり、家族の健康に悪影響を及ぼします。さらに家の構造体が腐朽する、シロアリが繁殖しやすくなるなど、家の寿命も短くしてしまいます。その為に一つの部屋には通常、直線状、又は対角線上、低い位置と高い位置に2つの窓をつけます。しかし、風通しばかりを考えて窓を増やしてしまうと、その他の問題が生じます。

風通しの為に窓を増やし過ぎるとおこる問題

  • 窓が多すぎて家具の高さが限られる。
  • 外側に向かって開くタイプ、内側に向かって開くタイプの窓をつけた為に、通行の邪魔になる。
  • 冷暖房の効率が悪い

このような問題が起こらずに、陽当たりと風通しの良さ、窓からの景色の良さ、プライバシーの確保ができる窓が間取りを成功させるポイントの一つです。

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家事動線と生活動線
主婦が効率よく家事をこなせる動線、家族がストレスなく暮らせる生活動線が暮らしやすい家の間取りに必要です。
家事負担を少なくする家事動線

  • 洗濯(洗う、干す、たたむ、しまう)
  • 調理(作る、配膳する、片付ける)
  • 子供の世話 (入浴準備、入浴、寝かしつけ、1日中の見守り)

これらの作業の移動を最小限にする、効率の良い回遊動線を作るなどが家事負担を軽減します。

家族のストレスを生まない生活動線

  • 家事動線とぶつからない生活動線 他の作業をしている家族の前を家事に忙しい主婦が何度も通る、配膳の手伝いをしようとしてもぶつかるので手伝いがしにくいなど、家事動線と生活動線が交差していると、暮らしにくい間取りになってしまいます。
  • 家族にもゲストにも気兼ねなく使える浴室と洗面所とトイレ リビング、トイレ、玄関との位置関係や数によっては、ゲストがいるとトイレが使えない、朝トイレや洗面所が混むなどの問題がおこります。
  • 収納のしやすさ 収納スペースの位置と大きさによっては、帰宅後、収納が面倒になり、リビングにカバンやコートを置きっぱなしにたり、子供がおもちゃや宿題に使った勉強道具を出しっぱなしにしたりするので、リビングに物が溢れ片付かなくなります。玄関やリビングに大型の収納を作る、収納するものを具体的に思い描いて収納スペースのサイズを決めるなど、使い勝手の良い収納スペースのある間取りが暮らしやすさに繋がります。
  • 位置関係 リビング、家族のそれぞれの居室、水回りの位置関係も暮らしやすさに関係があります。玄関から直接それぞれの居室やリビングに行ける間取りになっていると、来客があった時には気を使わずに済みますが、家族の自然な触れ合いは減ってしまいます。また、リビングの真上に子供部屋があると、来客中に足音が気になる、2階トイレの真下に寝室があると、睡眠を妨害されるなどの問題がおこります。
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本当に必要なスペースを選ぶ

インナーバルコニー、屋上、中庭など、インテリア雑誌やハウスメーカーのカタログやテレビコマーシャルを見ると、夢が広がります。しかし、屋上やインナーバルコニーを作ったけれど、実際には使えなかった、ほとんど使っていないというケースは少なくありません。周辺の環境や、敷地の広さにもよりますが、実際に取り入れても使いにくいケースが多いのです。

際限なく予算が使える、広大な敷地があるという状況であれば、イメージ通りになるかもしれません。しかし、限られた予算内で暮らしやすい間取りの家を作る為には、本当に必要な部分と、削った方が良い部分の見極めが非常に大切です。長く暮らせる家、快適に暮らせる家、家族が幸せになる家を実現する間取りを見つけてください。

暮らしやすい間取りの家をお考えならエイ・ワン(株)にご相談を

 

エイ・ワン(株)は無垢材を内装に使ったログハウス風住宅など、ローコストで暮らしやすいシンプルな住宅を建築する会社です。

ローコストではありますが、建築基準法で定められた耐震性以上の耐震性、家を劣化させない工法による高い耐久性、複層ガラスの窓や断熱材による高い断熱性を備えた長期優良住宅に対応できる性能の住宅です。

長く住まえる家、快適な暮らしができる家は、住宅性能の高い家です。加えて、無垢材の内装の家は、天然の木材が持つ特性によって、家族の健康を守り、心を癒す住宅です。

エイ・ワン(株)は、施主様のライフスタイルや人生観に合わせた住宅の在り方を常に考え、お客様にとって最適な解決策をご提案する暮らしやすい家の創り手です。

”全ては笑顔の為に”

これは、当社が常に心掛け、実践している家づくりです。

エイ・ワン(株)では、これまでに培ったノウハウと、数多く施主様の問題解決を行ってきた豊富な実績を基に、施主様の希望を叶える無垢材を使った家のプランを設計し、ご提案いたします。

ご提案の過程で、家族の夢や実現したいライフスタイルなどの、ご希望を存分にお聞かせください。
当社のスタッフが全力で、お客様の家づくりに寄り添います。

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監修者情報

エイ・ワン株式会社(A-1 home)

エイ・ワン株式会社(A-1 home)

エイ・ワン株式会社(A-1 home)は、茨城県行方(なめがた)市で1981年より40年以上「設計・施工・監理一貫体制」で家づくりをしている工務店です。
一級建築士5名/二級建築士2名/宅地建物取引士3名/ファイナンシャルプランナー2名
が在籍しており、各分野の専門知識を持ったプロがマイホームを共に形にしていきます。

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