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日本の在来工法の住宅と同じように、木材で造られるログハウスですが、在来工法とは異なる独自の構法で建築されます。

ログハウスの種類と構法

基本的にログハウスは丸太を積みかさねて建てる家ですが、現在に至るまでに、それぞれの国の文化や、環境の違いから、何種類かの構法が生まれました。

丸太組構法

丸太を積みかさねて建てる構法です。この構法には、ハンドヒューンログハウスと、マシンカットログハウスの2種類に分けられます。

ハンドヒューンログハウス

伐り出した丸太をそのまま積み重ねる昔ながらのログハウスです。開拓者時代の家族を題材にした映画に出てくるような、野性味のある丸太小屋です。現代では、リゾート地の別荘などに建てられています。

マシンカットログハウス

工場で均一に製材された木材を使って建てるログハウスです。自然な風合いと洗練された風合いを併せ持つマシンカットログハウスは、フィンランドで生まれたログハウスですが、日本でも人気があります。個人の住宅として、美術館や店舗、リゾート地の宿泊施設として、多くの人に親しまれています。

エイ・ワンが建てるログハウスは、丸太組構法のマシンカットログハウスです。

ポスト&ビーム構法

柱と梁に木材を使う日本の在来工法とよく似た構法ですが、イギリスやフランスで生まれた無垢の角材でフレームを構成するティンバーフレームの流れを組む構法です。

ピース・エン・ピース構法

丸太組構法では横に長い木材を使いますが、ピース・エン・ピース構法では横幅の狭い木材を使います。

ログハウスの特徴

地震に強い

地震の横からの揺れを受けると、積み上げられた木材が揺れを吸収します。木材が積み重ねられていることに加え、木材自体に柔軟で強靭という性質があるからです。実際に、阪神・淡路大震災や新潟県中越地震などの過去の大地震において、倒壊したログハウスはありません。

火事に強い

ログハウスは、準耐火建築物として認められています。準耐火建築物とは、準防火地域に建てらえるだけの耐火性能を備えている建築物のことです。燃料として薪を使うため、多くの人は、木材は燃えやすいと考えますが、木材は燃えた時に、表面が炭化し酸素を遮断します。その結果、木材の内部まで火が通らなくなり、燃え広がりを抑えるため、決して燃えやすい建材ではありません。

夏涼しく冬暖かい

木材には無数の目に見えない穴があり、その穴の中には空気が含まれています。空気には、熱を通しづらい性質があるため、空気をたくさん含んでいる木材は、断熱性の高さを備えています。その為、夏は太陽熱が室内の温度を上げること、冬は暖房の熱が逃げていくことを防ぎます。同時に、木材には調湿性もあるので、家の中の湿度も心地よい湿度に保たれます。

ログハウスの歴史

木材だけで造るログハウスには長い歴史があります。古くから世界の各国には、それぞれのログハウスが存在しました。

日本で最も古いログハウスは、東大寺の正倉院宝庫です。建築された明確な時期は不明ですが、天平勝宝756年に、光明皇太后が、天皇遺愛の品字名を東大寺の廬舎那仏に奉献したのが始まりであるという記録が残されています。湿度の高い日本において、校倉造の高床式倉庫は、貴重な宝物を保管する場所として貴重なログハウスだったのでしょう。現存する正倉院宝庫は、1913年に行われた解体修理によって、再建されたものです。

一方、東欧の国々、北欧の国々では、寒さが厳しい自然環境と、豊かな森林という条件の下、人々は、住宅や教会を、手作りのログハウスを造り続けていました。北米では、イギリスからの移住者たちが、ログハウスに住んでいました。この開拓者たちが建てたログハウスは、当初はスウェーデン、後にはドイツ、スコットランドから入植してきた人々から伝えられたそれぞれのログハウスの技法が活かされています。そして、現代、多く使われているマシンカットのログハウスは、フィンランドで生まれました。

エイ・ワンの建てるログハウス

エイ・ワンは、もともとログハウスを建てる建築事務所としてスタートしました。現在では、ログハウスよりも、ログハウスの良さを持ちつつ、低価格で、メンテナンスが楽にできるログハウス風住宅を多く建築しています。