水道は水に流せない│低価格住宅のリミッター

千葉県東上総地域で、総額低価格「心と体の健康住宅Cute」のプラン作成のご依頼をいただきました。

お施主様は、趣味でサーフィンをされている方ですが、サーフィンをするために千葉県東上総地域に移住したという、根っからのサーファーの方です。

プランを作成し、仮の間取りと住宅の規模がはっきりとすれば、過去の経験から、おおよその建築費はわかります。

おおよその建築費がわかれば、お施主様のご予算に合わせた予算配分をすることができるようになります。

 

住宅の建築に必要なお金は、土地の購入費、建物の建築費だけではありません。

一般的に諸経費といわれる、銀行などの金融機関や土地の仲介業者に払うお金、登記などの手続きの費用、家を建てる行政機関に払うお金が必要になります。
住宅購入の予算を作成するときには、それらの費用も概算で見積もりながら予算を作成するようにしています。

千葉県東上総地域で予算配分を作成した時に、気になったのが、新規に上水道を使うときにかかるお金です。
建設予定地のエリアでは、水道を新しく引くときには「給水申込納付金」が必要となります。
その料金は、給水管の口径が 13mmで170,640円(税込み)、20mmで293,760円(税込み)となります。
しかも、工事費は別です。(2018年1月現在)

給水申込納付金を徴収する理由として、
『水道を引かれる皆様へ「安全で良質な水」を供給するため、浄水場や給水場、あるいは水道本管等の施設の新設及び改良をしております。
これらの施設には多くの費用がかかり、この費用を水道料金に転嫁して料金改定をしますと、従来からのお客様が新しいお客様のための費用まで負担することになりますので、新旧需要者間の負担の公平という立場から、新しく水道を引かれるお客様には、これらの費用の一部を「給水申込納付金」及び「開発負担金」として負担していただいております(抜粋)』
と、ありました。

低価格住宅として、費用を抑えることを優先すれば、水道の口径を13mmにしたいところですが、住んでからの生活を考えれば、20mmをお勧めしたいのです。
しかし、水道の口径20mmの給水申込給付金293,760円に工事費を加えると1,000,000円近くかかる場合もあります。
これは、この建設予定地の場合、建設予定地内に水道が引き込まれていないため、水道工事費がより高額となると考えられるからです。

敷地と水道管が離れている場合などは100万円近くかかる場合もありますので土地の購入時には注意するポイントです。

住宅の建設費は総額で1,500万円ほどと試算しています。
その金額に加え、住宅建設費の約7%が新しく水道を引くために必要になるということになります。

水がなければ人間は生きていけませんし、家に水道がなければ生活するはできません。
給水申込納付金が必要な理由はわかります。しかし、絶対に必要なものを使うための給水申込納付金の費用はもっと安くしてもらえないものか、とも思います。

住宅の建設費用を低価格で抑えることができたとしても、諸費用が意外とかかる場合があります。
マイホームを手に入れるための予算配分をお考えの時には、諸費用もしっかりと調査して加えてくださいね。

 

<家づくりの教訓>
水道を新設する人に親切にしてほしい

建築事例