気持ちの悪い間取り

資料請求をいただいたお客様から、間取り・プランのご依頼を受けた時に、ご自身で作成した間取り・プランや他社で作成してもらった間取り・プランをお送りいただくことがあります。

他社で作成してもらった間取り・プランを送っていただいた方の中には、
「このプランでいくらでできますか?」と、ストレートな質問をされる人もいます。
基本的に、そのようなご依頼はお断りしています。他社の間取り・プランでお見積りするということは、その間取り・プランを作成した住宅建設会社の担当に失礼なことです。
また、弊社の見積もりが予算に合わなければ、また違う住宅建設会社に同じようなことをすると思うからです。

ただし、その間取り・プランの良し悪しは別として、ご依頼される方のイメージをうかがい知るために、お送りいただいた間取り・プランは参考になります。

お送りいただいた間取り・プランの中には、こちらも勉強になるような工夫が盛り込まれているものがあります。
反対に、見ていて気持ちが悪くなる間取り・プランもあります。

見ていて気持ちが悪くなる間取り・プランの特徴として、

●お客様のご要望をすべて取り入れたために、まとまりがつかなくなってしまっているもの
●建築面積(建築コスト)を増やすためかどうかはわかりませんが、共有スペースが多く、無駄に広い間取り・プラン
●お客様のご予算でこの広さの家建てたときに、どんな仕様になってしまうのだろう? と、心配になってしまう間取り・プラン
●窓や開口を多くとっているために、家具を置くスペースがイメージできない間取り・プラン
●建築することはできるが、構造的に無理があり、耐震性に不安が残る間取り・プラン

などがあります。
他人の作成したプランについては、何とでも言えますし、一生懸命考えたプランにケチをつけるようなことは言いたくはありませんが、

「本当にこれでよろしいのですか?」

と、心配になる間取り・プランはあります。

間取り・プランを作成する時は、建設予定地の形状や方角、近隣の環境などを調べます。
法規チェックも同時に行っています。(法律的に建てることができないプランを作成しても意味がありませんから)

そのうえで、ご依頼者様の家族構成や生活スタイルなどを思い浮かべながら間取り・プランを作成しています。
また、ご予算や生活動線・耐震性なども考慮しながらプランをまとめていきます。

建築条件が厳しい案件の場合は、間取り・プランがまとまるまで、何案も作成することもあります。

完成してからその家で生活するご家族の人数によって、2LDK・3LDKなどの部屋数を確保することも考えなければなりませんが、それ以上に安心で快適な生活ができることも考えながら間取り・プランを作成しているのです。

間取り・プランを作成するときにお客様のご要望をできるだけ取り入れることはしたいと思いますが、それだけでは、ご家族が長く安心して暮らすことができる間取り・プランを作成することはできないのです。

<家づくりの教訓>
間取り・プランの作成は、感性と理性の間

建築事例